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「俺ってほんと、何もないんですよ」

そんなふうに言っていたあなたの言葉が、

なぜかずっと心に残っています。

清潔感のある服装。

丁寧な言葉づかい。

私の目を見て話そうとしてくれたこと。

沈黙の時間に気まずそうに笑った顔。

ぜんぶ、とても魅力的だと思いました。

でも、あなたはそれに気づいていないんですよね。

誰かにとって“当たり前の自分”って、

いちばん魅力に気づきにくいものなんです。

わかります。

自信って、自分の中からは湧きにくい。

誰かに言われたって、

「お世辞でしょ」って思ってしまうこともありますよね。

でも私は、何千人と接客してきて、

「魅力がない人」なんて一度も見たことがありません。

みんな、自分に気づいていないだけで、

誰かにとっての“心に残る存在”なんです。

魅力って、派手さやわかりやすさだけじゃありません。

“その人のままでいてくれること”が、

どれだけ心を安心させてくれるか。

私は、この仕事を通してそれを何度も感じてきました。

だからあなたも、

「何もない自分」だなんて、思わないでください。

あなたの話し方も、

座り方も、目の動きも、

ちゃんと“誰かを安心させる空気”を持っていました。

それが魅力じゃなくて、なんだって言うんでしょう。

まどか