風俗情報ラブギャラリー / 埼玉県 / 西川口・蕨・戸田 / ファッションヘルス / メイドin西川口 (埼玉ハレ系) / 長閑 ひより / 長閑 ひよりの写メ日記一覧 / 【第5話】幸せなはずだった
((D)カップ)
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もっと話したい事が沢山あったのですが、
次の日もお互い学校があるという事で、名残惜しくも電話を切りました。
熱くなったスマホをぎゅーっと抱きかかえながら、ベッドの上を右へ左へとゴロゴロ転がる私。
『俺は・・・・
ひよりさんが好きです!』
先ほど言われた事を思い出すと、もうニヤニヤが止まりません。
うつ伏せの状態で枕に顔を埋めながら足を上下にバタバタしてみたり、とにかく落ち着きがありませんでした。
”ひよりさんが好きです・・・だって。////
・・・私、
、、、ゆうすけさんの・・・
[ 彼女 ]なんだ・・・////”
─────次の日の朝。
アラームの音で目を覚ました私は、気だるい身体に鞭打って、布団という心地の良いぬくもりからなんとか抜け出すことに成功。
ベッドの近くにはテーブルとソファーがあり、その上にはスマホとメガネ、飲みかけの水が入ったペットボトルが置いてあります。
メガネをかけてソファーに座り、スマホを見ると、既にゆうすけさんからメールが届いていました。
[ おはようございます。
昨日は、色々とありがとうございました。
余談ですが、めちゃくちゃ寝不足です(笑) ]
”ゆうすけさんも寝不足(笑)
・・・・というか、
昨日の出来事は夢じゃないんだね。
ちゃんと[ 現実 ]なんだ。”
ドキドキして全然寝られなかったというのもありますが、私にとって昨夜の出来事は文字通り【夢のよう】だったから、【夢オチ】っていうのもあり得るな・・・と思い、寝るに寝られなかったんです。
[ おはようございます。
こちらこそありがとうございました。
私も、実は寝不足で・・・。
いや、でもこれはとっても幸せな寝不足なので全然平気です(笑) ]
メールを送った後はササっと身支度をして、学校に向かいます。
教室には既にサキが居て、私に気づくとニヤニヤしながら近づいて来ました。
「おはよー、ひ・よ・り・さ・ん♪」
「おはよー・・・って、何その呼び方w」
「それはさー、、、決まってんじゃん?(笑)
ほれほれ、うちに言いたい事あるんでしょ?」
「え? あー・・・あるっちゃあるけど・・・。」
「はいはい(笑)
じゃあ、向こう行こっか。ね?」
「た、体育館裏?」
「違うわ!(,,#Д)
何でそうなるw」
「ごめんごめん。今のはボケるとこかなーと」
「そんなのいいから行くよ、早く早く!」
「あ、待ってー」
私はカバンを机に置き、教室から出て行くサキの後を追いかけました。
サキが向かった先は、屋上に続く階段の手前にある踊り場。
ワタワタしながら小声で伝えた私の報告を聞くなり、サキは「やったじゃん!ひより!」と、自分の事のように喜んでくれました。
「あーあ、これでついにひよりもリア充かー」
「うーん、でも私達はまだ[名ばかり]って感じだけど」
「でもさ、これからもっともっとドキドキする事起きるんだからね?」
「もっと?」
「当たり前じゃん。
告白されただけで心臓飛び出るようじゃ、この先心配だわw」
「ど、どうしよう・・・心臓幾つあっても足りないよ」
「そんな本気で心配しなくてもw
あ、そうだ。
初デートはいつ?」
「!・・・ちょっ、デートって////」
「いやいやw
デートって言うでしょw
デート以外の何でもないわw」
「そ、そっか。」
「そんなんで顔赤くなるんだもんねー。
彼氏にその顔送ってやりたいよw」
「やめてやめて(笑)
えと、その・・・デ、デートの話だよね?
それなら来週の土曜日だよ。」
「むふふー、楽しみですねぇ(笑)( ̄▽ ̄)」
「あ、それでサキにお願いがあるんだけど・・・」
「なになに?」
「私に・・・おさげを教えて!」
「おさげ??」
「うん。おさ・・・あれ?、、、何だっけ?」
「三つ編みって言いたい?」
「そうとも言う!」
「おさげって、戦時中か!w
てか、ひよりなら三つ編み簡単に出来そうだけど。」
「編むのは出来るんだけどさ・・・なんかこう、バランス悪いんだよね」
「ふーん・・・じゃあ、昼休みにでも教えるよ」
「うん、ありがとう」
「初デートのお・め・か・し♪だもんね」
「ちょっとww そういう風に言わないでw」
その日の昼休みは、約束通りサキ先生による【 可愛いヘアアレンジ講座 】が行われました。
左右に毛束を分けて編もうとしていた三つ編みは、片側でまとめるサイド三つ編みに変わり、編み目をあえて崩す事によりフワッとした印象に。
この他にも、簡単なヘアアレンジを2つ程教えてくれました。
「そっかー、ギュッと結んでたから何かおかしかったんだね」
「うん、しかも二つに分けちゃうと、それこそ[ おさげ ]っぽくなっちゃうしw
せっかく髪伸ばしてんだから色々アレンジして、変化つければ彼もきっと喜ぶよ」
「なるほど・・・。ありがとう!」
────こうして、
ゆうすけさんと付き合うようになってからもメールや電話で連絡を取り合い、たまの週末にデートを重ねました。
が、会う事もメールも電話も、いつも通り・・・とはいきません。
他に用事が無ければ早かったメールの返信は、だんだんと遅くなっていきました。
というのも、今まではそこまで深く考えず、どんな些細な事でも平気で送っていたメールの内容を、躊躇するようになったから。
友達の恋バナを聞けば聞くほど、
”こんなくだらない内容を送ってしまって大丈夫なのかな・・・”
とか、
”じゃあ、どんな内容を送れば良いんだろう・・・”
とか考えているうちに、返信に悩むようになっていました。
それは多分、ゆうすけさんも同じだったようで、付き合う前と後を比べると明らかにメールのやり取りがぎこちなくなっていった私達。
電話も前より無言が増え、会っている時は特に酷かったのを覚えています。
ゆうすけさんは、私に謝ることが増えました。
落ちた物を拾って渡したら、ごめんなさい。
飲食店に入り、セルフのお水を運んで行っていたら、ごめんなさい。
紙ナプキンやおしぼりを渡したら、ごめんなさい。
「そこ、段差あるので気をつけて下さいね」と前もって伝えたら、ごめんなさい。
会話がかぶったら、ごめんなさい。
とにかく何でもかんでも謝っていました。
「そんなに謝らなくても大丈夫ですよーw」と冗談っぽく言ってみても、
「ごめn・・・あ、すみません。」
と、こんな調子。
少々戸惑いつつも私は、その当時のゆうすけさんの状態に免疫があったのです。
何故なら、今のゆうすけさんは【昔の私】にそっくりだったから。
私も、何でもかんでも人に対して謝ることが口癖になっていた時期がありました。
─────その頃の私は超が付くほどのネガティブで、とにかく自分に自信が無く、自分の事が大嫌いでした。
ウジウジし過ぎて体にどす黒い湿気が漂っているような、そのうちキノコでも生えてくるんじゃないかというレベル
そんな私に親切にしてくれた人へ、丁寧な感謝の気持ちを[ ごめんなさい ]という言葉で伝えていました。
『ごめんなさいなら謝ってるでしょ』ってツッコミが飛んできそうですが、その通りです。
それ以外の意味なんてありません。
ですが、その当時の私が言っていた[ ごめんなさい ]には、
[ それをあなたにやらせてしまって(又は言わせてしまって)ごめんなさい。
私なんかに優しくしてくれて本当にありがとうございます。 ]
という二段階の意味が込められていました。
つまり、
[ ありがとう ]
って言えば事足りるのに、咄嗟に出てくる言葉は謝罪でした。
その上たちが悪いのが、私はそれで良いと思っていたし、周りが困ったり戸惑っていたのに気づいていなかったという事。
でも、それはサキのおかげで気づき、そして改心する事が出来ました。
サキは当時の私の状態を【ごめんなさい病】と名付けていました。
ゆうすけさんもこの【ごめんなさい病】に当たるかどうかは分かりませんが、似ている事は確かです。
しかし、サキが私にしてくれた荒療治的な事では解決しないような気がします。
だから今は、とにかく明るく振舞っていようと決めました。
もしかしたら、時間が解決してくれるかもしれないから。
”私がずっと笑顔でいれば、
安心してもらえるかな?
自然と[ ごめんなさい ]に変わる言葉が出てくるかな?
また、
ゆうすけさんの笑顔が見れたら嬉しいな。
今は特別な事だけど、
ゆうすけさんと自然に笑い合ってる時間が、空間が・・・当たり前になったら良いな。”
そう考えていました。
────ある日の昼休み。
その日はサキも含めた6人程の友達と恋愛話をしていました。
でも、ゆうすけさんとの事はサキしか知らないので、私は自分の話をしません。
専ら聞き役に回ります。
が、話を聞いているうちに、ふと[ とある疑問 ]が浮かびました。
”この際だから、みんなに聞いてみようかな・・・。”
「あのさ・・・」
「ん?どした?」
「みんなって、いつ頃から彼氏さんの隣を歩くようになったの?」
「・ ・ ・」
私の質問に、その場が3秒ほど静まり返りました。
「え?w 何それw」
「逆に隣歩かないこと無くない?」
「てか、彼氏じゃなくても普通一緒に居れば隣歩くけどw」
”え、どうしよう皆が困惑してるw
私、そんなに変な質問してたかな?”
「あっ、そ、そうだよねー(;・∀・)」
「今の質問おかしいでしょw」
「例えばなんだけど、
付き合って3ヶ月くらいのカップルが、二人の間に1人分の空間を作って歩いてたら・・・・・どう思う?」
「え?倦怠期かなーって思う。」
”け、倦怠期!?”
「それ付き合ってんの?って感じだけどw」
「付き合ってるよ!
・・・あ、じゃなくて、そういうカップルが居たらっていう前提だけどね(^ω^;)」
「そんなカップルいる?w
あり得ないでしょw」
「それホントに付き合ってるのか疑いたくなるわw」
苦笑いしながら「やっぱりそういうもんかーw」と言いながら、横目でサキを見ると・・・。
サキは何か言いたそうな顔でこちらを見ていました。
「ちょっとトイレ行って来る。
・・・ひより、着いて来て。」
「え?あ、うん。」
「行ってらー」
二人で教室を出ると、サキはトイレとは逆方向へ歩き始めました。
そして、屋上に続く階段の手前にある踊り場に着くなり、
「はー・・・」
と深いため息をついたのです。
「あれはうちもあり得ないって思ったよ。
隣歩いてないってどういう事?」
「んと・・・。
初めて会った日、待ち合わせした場所からお店に移動しようと歩き始めたんだけど、会話もしにくいし、向こうから歩いてくる人の邪魔になるから隣を歩こうとしたんだけど・・・
スっと避けられたの。」
「で?」
「ちょうどそのタイミングで前から自転車が通ったから、
”あぁ、それで避けたのかー”
って思ったんだけど、自転車が通り過ぎても人一人分空けたまんまで・・・。」
「うーん・・・。」
「細い道を歩くときは、私の後ろにスっと下がって歩いてた。」
「・・・・。」
「そのうち、ちゃんと隣を歩いてくれるかなって思ってたけど・・・今も変わんない。」
「なんかさー、、、アレなのかな?」
「アレ?」
「超草食系っていうか、女慣れしてない感じだなーって思った。」
「私も人の事言える立場じゃないからなんとも言えないや・・・。」
「こういう場合は、ひよりがリードするっていうか、なのが押してくのも必要」
「押す?」
「積極的になるって事。
向こうが女慣れしてなくて、近づくことに躊躇してんなら、こっちが行くしか無いよ。」
「でも、隣歩こうとしても難しいんだけど・・・。」
「だったら、隣に座ることからやってみたら?
それだったら、わざわざ避けないでしょ。
そんで、しばらく隣に居れば向こうも慣れて、その後一緒に歩くときは隣歩けるようになるんじゃない?」
「なるほど!」
「・・・てか、こんな事考える必要って本来無いはずなんだけどね」
「さっきね、ミホに言われた時ちょっと心に刺さるものがあった。
『ゆうすけさんは本当に私の事が好きなのかな?』って心配になってきた(・ω・`)」
「付き合った事無いから、神経質になってるだけだよ多分。
ひよりが大切だからこそ傷つけたくないって思って、慎重になってるのかもね。」
「そうだと良いな・・・。」
「だから、ひよりが彼を[ そんな事考える必要ないんだ ]って思わせればこっちのもん。」
「うん、頑張る!」
私は、サキに言われたアドバイスを次のデートで実行することに決めたのでした。
そしてゆうすけさんと久しぶりにデートする日がやってきました。
サキに選んでもらった化粧品でメイクをする手つきは相変わらずおぼつかないけど、以前よりは少しだけ成長したと思います。
ヘアアイロンは持っていないので、水で濡らした髪にドライヤーをあて、櫛で梳かしました。
(これもサキ先生の教え)
髪型はサイド三つ編みに決め、服を選び、荷物をまとめて……準備完了。
デート場所はいつも、お互いが住んでいる市区町村周辺でしたが、この日のデートは、同じ都道府県内ではあるものの、二人の地元から離れた場所に決めていました。
そうした理由は、
”いつもと違う場所でデートしたら、何かがキッカケで良い方向に変わるかもしれない”
という思い付きからでした。
最寄り駅までは各自で向かう事になっていたので、地元の最寄り駅からデート場所がある駅までは一人で向かいます。
待ち合わせの15分程前に到着し、ゆうすけさんが居ないか周りを確認しますが、彼の姿はありません。
私は一旦トイレに向かい、トイレ入り口付近の壁に埋め込まれている全身鏡で最終チェックをしました。
”今日の格好、変じゃないかな……。
髪型、崩れてないかな……。”
ササっと確認して、改札前に戻ります。
それから待つこと数分。
”あ、ゆうすけさん。”
改札に向かって歩いてくる彼に手を振ると、彼は小さく1回会釈をして答えました。
「こんにちはー☆」
「こんにちは。」
「じゃあ、さっそくですけど……行きましょうか。」
「はい」
今回もお昼頃に集合していたので、まずはご飯を食べにショッピングモールへ移動します。
駅からショッピングモールまでは無料のシャトルバスが走っているので、それに乗りました。
奥にある二人掛け席の窓側に私が座ると、ゆうすけさんはその1つ手前の二人掛け席の通路側に座ります。
他の乗客も座った事を確認した運転手さんは、静かにバスを発車させました。
”さすが県内最大……。”
ショッピングモールは駅から少し離れたところに建っているのですが、遠くからでも目立つくらいの存在感がありました。
「おっきいですね!
あそこの中……全部見ようとしたら凄い時間かかりそうというか、その前に疲れちゃいそうですw」
「まぁ、確かにそうですね」
「私の地元にこれと同じものが建ってしまったら、商店街の人、猛反対しますよきっと^^;
『うちの商店街潰す気かー!』って(笑)」
「確かに」
「ショッピングモールはあったら便利ですけど、私の地元にあるような昔ながらの商店街の雰囲気や、そこで働く、おじちゃんおばちゃん達が好きなので、これからも現状維持が良いです」
「そうですね。」
「あ、でもゆうすけさんの地元にはデパート的な建物ありますよね?」
「そんな大したものじゃないですけど」
「いやいや、でもあるだけ違いますよー。」
「そうでしょうか?」
「そうですそうです」
そんな事を話していると、バスはショッピングモール前に到着。
バスから降りて店内に入った私達は、上階にあるレストランへ向かいました。
店員さんは4人がけのテーブル席を案内してくれて、私が椅子に座ると、ゆうすけさんはその斜め向かいの椅子に座りました。
テーブルの隅に立てかけてあったメニューを取り、「どうぞ」と言って手渡すと、ゆうすけさんは「すみません」と言って受け取りました。
そして、選んだ料理を店員さんに伝え、料理が運ばれてくるのを待ちます。
「この間の○○○見ました?
凄い面白かったですよね!ゆうすけさんが好きな○○が大活躍でしたし」
「あー……確かに。最後の展開は○○○で、良かったです」
私が話しかけると、ゆうすけさんは一瞬こちらを見てくれますが、それはほんの束の間でした。
アニメの話題以外にも、この間家族で出かけた話とか、学校で起こった面白い事とか、色々話題を振ってみます。
これに対し反応はしてくれますが、本当に[ただ反応しているだけ]であって、会話のキャッチボールは出来ていないような、何だか一方通行のように思えました。
「ゆうすけさんはこの間の土日は何をしてましたか?」等と質問をしてみても、
「うーん、これと言って特に……。」
で会話が終わってしまいます。
そうこうしているうちに料理が運ばれてきたので、それを食べて、少し休憩したあとお店を出ました。
レストランを出た私達が次に向かったのは、本屋さん。
本屋さんはいつもの行動パターンではありますが、最初に書いた通り、ここは県内最大のショッピングモールなので、本の品揃えもかなり豊富です。
小さい本屋さんでは売切れてしまっているような本も在庫がありました。
最初のうちは、ブラブラとゆっくり歩きながら一緒に見ていた私達ですが、ゆうすけさんがアニメ雑誌をパラパラ眺めている隙に、私はゆうすけさんからそっと離れました。
というのも、ある日の昼休みに友達数人と恋愛トークをしている最中、とある恋愛相談に対して友達が言っていた、
『押してダメなら引いてみろって言うじゃん?w』
っていう言葉を思い出したから。
”しばらくゆうすけさんの所に戻らなかったら、
『何処に行ったんだろう』って心配して探してくれるかな?”
そう考えた私はアニメコーナーから離れ反対方向へと進み、その突き当たりにあった小説コーナーで立ち止まると、無差別に選んだ1冊を棚から抜き、それを軽く読みながらゆうすけさんを待ってみる事にしました。
しかし、
10分経っても20分経っても、ゆうすけさんが来る気配はありません。
”あれ?ゆうすけさん……どうしたんだろう?”
離れたのは自分なのに、気付けば私がゆうすけさんを探していました。
キョロキョロと辺りを見回しながら店内をウロウロする事数分。
やっと見つけた彼は、最初に居た隣の列の本棚の前に立っていて、マンガを読む事に集中していました。
「……あの。ゆ、ゆうすけさん?」
「……あ、ひよりさん。」
私に話しかけられたゆうすけさんは、
『どうしたんですか?』
と言わんばかりにキョトンとした表情をしていました。
”もしかして、私が隣にいない事、気づいてなかったのかな?
というか……まだ押してもいないのに引いてどうする私(;・∀・)”
自分の謎行動に反省しつつ、
「……そろそろ、行きましょうか。」
と彼に促しました。
「どこか、行きたいお店はあります?」
と、フロアマップを広げながらゆうすけさんに聞きますが、
「うーん……ひよりさんが行きたいところで大丈夫ですよ」
彼の希望は特に無く[お任せ]だったので、雑貨屋さんやゲームセンターなどをブラブラしました。
その間も色々話しかけてみるのですが、未だにゆうすけさんの笑顔を見る事はありません。
これ以上入りたいお店も特に無かったので、ショッピングモールに隣接していたカラオケに行き、2時間ほど歌えば時刻はもう18時になっていました。
そろそろ帰りましょうかという話になり、バス停で駅前行きのバスを待っている時に、ふと、この間サキに言われた言葉を思い出しました。
『だったら、隣に座る事からやってみたら?』
『付き合った事無いから、神経質になってるだけだよ』
”隣に座る……か。
私が隣に座れば、ゆうすけさんが気にしている事も解消するかな?
隣に座る事はダメじゃないんだって、分かってくれるかな?
距離感に慣れてくれるかな?”
そんな事を考えていると、最寄り駅行きのバスが到着しました。
手前に並んでいた人が次々とバスに乗り込んでいきます。
ゆうすけさんは私の後ろに並んでいましたが、先に乗るよう譲ります。
すると、ゆうすけさんは私より先にバスに乗り、二人掛け席の窓際に座りました。
それを確認した私は、ゆうすけさんの隣に座ろうと、通路側の席に手をかけたその時。
「えっ……」
小さくそう言ったゆうすけさんは、驚いたような動揺したような……なんとも言えない表情をしていました。
「っ、あ、すm「おぉっと、ごめんなさい。間違えちゃいました(笑)」
ゆうすけさんの言葉を咄嗟に遮った私は、素早く1つ手前の通路側の席に座りました。
精一杯の笑顔を見せて、
今のは[冗談]なんだって誤魔化して。
そして、そのままバスは静かに発車。
”間違えた……私、間違えたんだ、きっと。”
ゆうすけさんが言おうとした言葉なんて、簡単に想像出来ました。
それはもう、聞き飽きるくらいに何度も言われた一言だから。
だけど、
あの場でそれを言われたら、私はきっと、
堪えてたものが溢れ出してしまいそうだったのです。
私は後ろを振り返ること無く、彼に話しかけることも無く、ただ黙ってそこに座っていました。
バスから降りた後も、私達は何も喋りません。
無言のまま改札を通り、ゆうすけさんは別れ際に、
「では……お気をつけて」
と言い、去って行きました。
彼を見送った私は、反対側のホームに移動し、停車中の電車に乗車。
一番端の席に座ると、電車はすぐに走り出しました。
ガタンゴトン……ガタンゴトン……
何も考えないようにボーっとしていたつもりが、色々な事が勝手に頭の中を駆け巡りました。
そして、思い出すのは先ほど見た、ゆうすけさんのあの表情。
”頭……痛いなぁ”
髪を結んでいたゴムをスっと取り、編んでいた髪の毛を手でザっとほぐします。
”慣れない事……するんじゃなかった。
私は……ゆうすけさんが分からない。
同じ気持ちなんだって勝手に思ってたけど、
私はゆうすけさんの事、全然分かってなかった。”
超草食系?
女慣れしてない?
……違う、そんなんじゃない。
やっぱり、
恋なんて誰かがするものなんだ。
恋愛はディズニー映画のように、
キラキラで、
ドキドキで、
ワクワクで、
心が満たされるような素敵な話なんでしょう?
その人が隣に居るだけで、幸せな気持ちになるんでしょう?
私は、
私達は……違う。
続く
私たちの間には、
いつからか、
小さな余白が出来ていた。
近づこうとしても埋まらない。
言葉にしても埋まらない。
でも、その余白の中には
まだ、伝えていない気持ちが残っていた───。
次回
君との間に置いたもの
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